いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。※核心的なネタバレは極力避けてはいますが、苦手な方は予めご注意ください

ホーンテッド・キャンパス 夏と花火と百物語

 

ホーンテッド・キャンパス 夏と花火と百物語 (角川ホラー文庫)
 

2018/11/06読了。

帯に「ラスト数ページは衝撃的」とあったし、作中でついに森司が色々決意したから、やらかしてくれるのかと思いきや……うん、まさかそういう展開とは思わなかったです。

もう読者側には森司のことはもちろん、こよみちゃん側の気持ちも筒抜けだというのに、まさか本番ではなく予約で終わってしまったという(「何の」とは言わない)

ここでも焦らしてくる櫛木先生、恐るべし。

 

本編は、百物語に呪いの能面と、字面だけで怖いネタ盛り沢山。

百物語は、これまでのサブキャラクター多数登場で、実に様々な怪談ネタを一気に味わえて、何とも贅沢な気分になれました。

そんな中でも、ベストカップルの雰囲気を醸し出す主役2人と、その間に割って入ろうとする小山内くんを「まあまあまあ」と止めに入るオカ研面子にほっこりできましたが。

小山内くん、そろそろ諦めろ。

他者から見ても割って入れる雰囲気はないぞ。

 

この百物語の話は、森司視点ではなく、完全に第三者からの視点で描かれるので、森司とこよみちゃんを身内視点ではないところから客観的に見られるところもよかったです。

前述通り、彼らをよく知らない人から見ても、もう既に2人はカップルでしかないですものね。

何故あれでお互い気付かないんだろう。

 

百物語の話もそうでしたが、続くドールハウスの話も、第一印象と真相とのギャップというか反転具合が(別方向に)面白い話でした。

まさか、そうくるとは!という意外性に驚かされると言いますか。

 

能面の話は、もうビジュアルからして怖いのですが、宿る作者の執念と同調してしまった人の怨念が本当に恐ろしい話でした。

そして、久々にこよみちゃん自身に降りかかる危機を前に、森司が自覚したこととは。

今回は、森司の過去のトラウマと、それの克服の話も出てきて、主人公の成長も嬉しい話になっています。

それもこれも、全てこよみちゃんのお陰なんだよな。

草食系男子も、変わる時は変わるのです。

 

それにしても、最近お互い好きな人と同じ行動パターンになってきている主役2人。

ベストカップルとして掲載された雑誌の扱いがまるきり同じで、もう本当に思わずこっちもにっこりしてしまいましたよ。

ごちそうさまでした。

怖さも味わえて、ニヤニヤ恋愛模様も楽しめる、本当に楽しいシリーズです。

絶賛焦らされ中ですけれども。

そろそろ決着を、決着をお願いします。

じゃないと、先に卒業が来そうだ。