いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。※核心的なネタバレは極力避けてはいますが、苦手な方は予めご注意ください

遠州あやかしとおりゃんせ ~夏生の繋ぎ屋奮闘記~

 

遠州あやかしとおりゃんせ ~夏生の繋ぎ屋奮闘記~ (メゾン文庫)

遠州あやかしとおりゃんせ ~夏生の繋ぎ屋奮闘記~ (メゾン文庫)

 

 

2018/09/09読了。

 

最初タイトルを見た時に、「遠」という字と「あやかし」で遠野の物語かと思ったのですが、遠州遠江、つまり静岡付近の話だったのですね。
不勉強、申し訳ないです。
その遠州であやかしの話を聞いて育った女子高生とあやかしたちの、不思議な縁の物語。

 

現世にいられなくなったあやかしを幽世(かくりよ)へ誘う「繋ぎ屋」である半狐との「再会」
彼が幽世へ送るあやかしたちが抱える事情は様々。
信じる者が少なくなって、現世にいられなくなったという可哀そうなあやかしも。
人々を襲う危ないあやかしも。
彼は時には大怪我を負いながらも、幽世へあやかしたちを送っていきます。
主人公の少女は、そんな彼を手伝いたいとは思うけれど、彼は全然心を許してくれなくて……

 

ヒーローが不器用なツンデレキャラで、彼が少女を冷たく遠ざけようとするのは、彼女を危ない目に遭わせたくないからなんですけど、なかなか伝わらないのがもどかしかったです。
他のあやかしたち(妖狐の少年や猫又の少女など)がなまじ彼女に友好的だから、余計に彼女との溝は深まるばかり。
その割には、彼女は危ない時には駆けつけてくれますからね。
ツンデレ、ここに極まれり。

 

ただ、あやかしが見える主人公の少女がただの人間である筈もなく。
終盤に明かされる衝撃的な真実。
そして、半狐のヒーローに課せられた使命とは。
不器用な恋愛とも取れる場面もあり、ニヤニヤしながらも読めますよ。

 

登場するあやかしたちが、最後に大きな別のあやかしになるという展開も、妖怪好きとしては面白い展開でした。
おのずと読めてくるんですけどね。
水虎で若干一ひねりしてるので、気付くのに少し遅れてしまいましたが。
その辺りも楽しみながら読んでほしい作品です。