いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。※核心的なネタバレは極力避けてはいますが、苦手な方は予めご注意ください

帝都フォークロア・コレクターズ

 

 

2018/03/01読了。

 

「絶対城先輩」シリーズの峰守ひろかずさんによる新作妖怪もの。

てっきり「絶対城先輩」の前日譚というか、繋がる過去話かなと思いきや、井上円了先生の話ではなかったですよ。

ある意味すごい人がバックに出てきました。

 

舞台は大正、とある偉い先生のために各地にある怪談話を現地調査してまとめる堅物軍人風な男性とチャラい男性(身も蓋もない言い方)2人+新入りの少女。

無論、そんなドタバタトリオが調査に赴いてタダで済む訳がなく、騒動に巻き込まれてしまう。

この面倒ごとや騒動が様々なパターンがあって面白かったです。

何気に各話の冒頭にある雑談の内容が後々の伏線になるところも。

無駄話のようで、無駄話ではなかった!

 

怪談、妖怪を調べてはいますが、「陰陽課」と違って本物は登場しないスタイルなので、そこは「絶対城先輩」に通ずるものがありました。

異能もちは出てくるんですけど、ガチの妖怪が出てくる訳ではない。

なので「絶対城先輩」シリーズが好きな方はすぐに馴染めると思います。

 

それぞれのキャラクターも個性的で素敵。

男性2人+女性1人なので、何となく三角関係になっているのもいい。

個人的にはやっぱり堅物な彼といい感じになってほしいなとは思いますが。

まだ自覚していないのが、何とももどかしくて萌えました。

 

大正時代が舞台とあって、著名人もさらっと脇で登場しています。

泉鏡花宮沢賢治、それに某ミステリ作家など、本当にすごい面子です。

そうしてみると、大正時代って凄かったんだなと今更ながら実感できました。

そんな時代に彼らと出会いすれ違いながら、今に通ずる怪談を残すべく奔走した彼らの物語、とくとご堪能あれ、です!

今に名前は残らないけれど、彼らが残してくれたからこそ、滅びなかった妖怪、怪談もあるのだろうから。

 

と想像できるだけの人物が3人を派遣している「先生」ですから。

凄いですよ、本当に。