いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。※核心的なネタバレは極力避けてはいますが、苦手な方は予めご注意ください

下町俳句お弁当処芭蕉庵のおもてなし

 

 

2018/02/05読了。

テレビ番組の影響もあって、俳句人気が強いですよね(かくいう我が家も皆見ている)
そして、キャラ小説界では弁当屋ものも受けがいい。
ならば、この2つがフュージョンした作品はきっと面白いに違いないと思って手に取った次第。
(決して安易な考えとツッコミを入れてはいけない、誰に対してかも言ってはいけない

 

松尾芭蕉を愛する青年が営むお弁当屋さんでは、俳句好きな常連たちと松尾芭蕉を巡るツアーが定期的に開催される。
そのツアーにたまたま参加することになってしまった主人公の女性。
そこからお弁当と俳句の魅力に引き込まれていく……という感じの物語。

 

弁当と俳句が共に人の心に寄り添うものという解釈が冒頭から登場するのですが、この考え方が本当に素敵でした。
出てくるお弁当もどれもおいしそうで、匂いまでこちらに伝わってくる表現もよかったです。
ある程度は作り方を解説してくださっているので(と言っても特別なことはしてないけれども)自分の料理に活かせるところもありそう。

 

俳句も初心者だった主人公が作中でじわじわいい感じに成長しているところが自分としては見えたなと思います。
最後の俳句が特に好きだなあ。

 

ただ話の流れは先行している他の作品でも見られた展開だったので、その点は惜しかったなと思います。
弁当屋の危機→客が弁当屋のためにお弁当を作るというこの流れ。
弁当屋さんではあるあるな流れなのかもしれませんが、もう少し違った展開も読みたかった気がします。
完成にここまで時間かかるとは聞いてなかったけれども。

 

お弁当屋さんこと通称「芭蕉さん」(こんな呼び名なのに俳句下手という)と主人公のほんのりとした恋愛も楽しめるし、舞台となった町も素敵、松尾芭蕉ゆかりの地も勉強できるので、現地に行って読んだり、画像検索しながら読むとより楽しめるのではないでしょうか。
こんなお弁当屋さんもいいなと思える作品でした。
俳句は苦手だからなあ、若干敷居は高いかもだが。