いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。※核心的なネタバレは極力避けてはいますが、苦手な方は予めご注意ください

月世界紳士録

 

月世界紳士録 (集英社オレンジ文庫)

月世界紳士録 (集英社オレンジ文庫)

 

 

2017/09/15読了。

宇宙技術に携わる会社なのに主役2人が配属されているのは月に関わることなら何でもやるという通称「竹取班」

嘘をつくと火が消えるランプ「朧月夜」

竹取物語に出てくる羽織ると愛しい気持ちがなくなってしまうという羽衣。

月のサイクルを利用した農業を研究している植物園。

そして、夜に現れた遊園地「ルナパーク」

これらに関わる騒動や謎に2人がどう携わるのか。

 

どのお話も序盤はまるで魔法やファンタジーのような雰囲気ですが(植物園の話は女性が3人出てきて何とも姦しい感じなので幻想さは少ないですが)オチはどれもちゃんと現実的なところに落ち着きます。

ファンタジー落ちで終わらせないところが、流石三木さんの作品。

描写が美しいのも健在です。

ルナパークの描写が特に幻想的でした。

 

主役2人は飄々とした探偵役と生真面目でお人好しな助手という男性ペア。

助手が気になったらとことん調べるし、几帳面だし、お人好しで(すぐ騙される)真面目なキャラなんですが、推理の方面はからっきしのようで。

探偵役の方は、あまり自分からは動きませんが、助手が事細かに報告してくれる報告書を読んで解決する安楽椅子探偵みたいでした。

まあ現場に出張ることもありますので、安楽椅子探偵ものと一括りにはできませんが、事件解決にかける労力はエコモードな印象だったので。

これまたユニークな組み合わせでした。

助手さん、頑張れば推理できそうなのに。

 

美しい描写で謎が楽しめる三木さんの作風が今回も活きた作品だったと思います。

月絡みのお話、また楽しみたいですね。