いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。※ネタバレにはあまり配慮できてませんのでご注意を

花霞紅莉の怪異調書シリーズ 僕の瞳に映る僕

 

花霞紅莉の怪異調書シリーズ 僕の瞳に映る僕 (メディアワークス文庫)
 

 

2017/08/05読了。

暑い夏の読書にぴったりなホラーミステリでした。

最後のどんでん返しからの更なる追い打ちが、ホラーとしてもミステリとしてもやられましたから。

結局そっちかい!といい意味でツッコミ入れたくなりました。

いい裏切りだ!

 

20冊しか存在しない自費出版の本を擬えるように起きた殺人事件。

犯人はすぐに分かるも、動機・目的が分からない。

刑事の花霞は犯人の自宅を捜索するが、そこで「見てしまったもの」とは。

 

最初は目を抉るなんていう猟奇的な殺人事件の様子でしたが、途中から段々とホラー色が強くなります。

さながら受けた呪いの力が強くなっていくように、刑事の花霞は勿論のこと、読み手側をも巻き込んで、恐怖や気味の悪さがじわりじわりと広がっていきます。

読めば読むほど本当に気味が悪くなります。

何度も目を抉ろうとする描写が出てきますが、もうその音(の描写)が耳をついて離れなくなりますから。

くちゅりくちゅり。

苦手な方はご注意を。

 

ホラーとしての恐怖や不気味さを存分に発揮しているというのは勿論、ミステリとしても読める作りになっています。

はっきり言ってしまえば、ミスリードを誘う形になっています。

犯人とされた人物の背後にいたのは誰なのか。

ちゃんと事前に伏線が張られているので、読み手側も推理できるようになっています。

「あれ?」って思ったところは覚えておくと答え合わせ時にニヤリとできますよ。

その真相が明らかになった後、更なる追い打ち的展開が……これは冒頭お話ししたとおり。

ホラー的なオチが待っております。

 

何とも濃厚なホラーミステリ。

最後まで読めば、サブタイトルの意味も分かって、より涼しくなれます。

最後まで油断せずに読んで欲しい作品です。