いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。

零の記憶

 

零の記憶 (SKYHIGH文庫)

零の記憶 (SKYHIGH文庫)

 

 

2017/06/13読了。

実は新刊の方が気になったのですが2作目だったということで、先に1作目を手に取ってみました。

ちなみに気になった2作目の方はこちら。

零の記憶 瞬く星と見えない絆 (SKYHIGH文庫)

零の記憶 瞬く星と見えない絆 (SKYHIGH文庫)

 

購入済みなので、いずれ読みます。

まあそれはさておき。 

 

(度なし)眼鏡を取ると霊が保持する記憶が見えてしまうという女子高生と、人に興味が持てない形はちゃんと先生はしているが、中身は人間失格な感じの高校教師が、自殺した女子高生の謎に迫るミステリ。

ダブル主人公な作りで、話は女子高生視点と高校教師視点が切り替わる形で進んでいきます。

 

この高校教師が最初は好きではないタイプでして。

信念なく何事も漫然と無難にこなせればいい、女性に対してもひどくて、気軽に寝られればいい、束縛する相手は嫌い、そういう相手は酷い手を使ってフるという何とも屑野郎な奴でして。

でしたのですが、まあ作中で化けた化けた。

前述の霊の記憶が見える女子高生と出会ったことで、彼が一番作中で成長します。

もう別人かというくらいの成長ぶり。

成長というか更生というか。

途中で彼の屑っぷり(ひどい言い様)には実はトラウマ的理由があったのが明かされますが、その点を女子高生が正しく理解していたところも大きかったのでしょう。

恋すると人って変わりますね。

先生と女子高生の恋って、それはそれで犯罪臭がしますが。

 

女子高生の方もなかなかハードな展開を余儀なくされます。

自殺した女子高生は、彼女の中学時代の親友。

しかも喧嘩別れしたままだったという。

親友が自殺したことが信じられず、多少危ない橋を渡ってでも、真相に迫ろうとします。

それで高校教師の彼が非常にハラハラする羽目になりますが、それはまあ別のお話。

金髪で男物のネクタイをし、男性言葉をしゃべり、人を遠ざけている彼女ですが、実際の彼女は本当にいい子。

真相に迫れば迫るほど、つらい現実を知る羽目にもなりますが、それでも親友を信じて健気に頑張ります。

見た目や喋りからだけでは想像できないほど、本当にいい子でした。

なのに、現実は本当につらいものでしたが。

明かされた真相も、彼女にとってはきつい展開でしたし。

結局、彼女は色々なものを失うことになりますからね。

 

でも、そんな彼女も、彼女を理解しよう、守ろうとする高校教師と出会うことで変わっていきます。

変わりっぷりは高校教師ほどではありませんが、彼女もまた親友の死を乗り越えて、前に進むことができたと思います。

いいコンビだと思うけどなあ。

深入りしすぎて共依存にならないことを祈るばかりだが。

 

キャラクターノベルのレーベルから出てると思いますので、キャラものではありますが、展開は結構重めです。

気軽に読める感じではありませんが、霊の記憶を見るという設定(見るだけだから、除霊などはできない)そこをどう解釈するかという要素も絡めて、うまい具合にミステリとして仕上げていたと思います。

続刊もまた重そうな展開ですが、楽しみです。