いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。

リケジョ探偵の謎解きラボ

 

リケジョ探偵の謎解きラボ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

リケジョ探偵の謎解きラボ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

 

 

2017/05/31読了。

保険調査員の主人公が持ち込んできた案件を、iPS細胞の研究をしているリケジョの理学部助教のヒロインが解いていく連作ミステリ。

 

彼女にとってあくまで研究が第一。

謎解きも、そして恋愛も、研究の合間にというスタイル。

しかしながら、主人公もその点を十分心得ている点が尊敬できました。

自分は二番目でいい、彼女の「本命」である研究に勝とうとは思わないというところが凄い。

人間で一番になれればいいという。

そして、彼女のためなら、仕事を辞める決意すらさらっとしてしまう。

凄いけど、ちょっと怖い。

 

謎解きものとしては、個人的にはあっさりとした印象。

「Mr.キュリー」シリーズが、がっつり化学を絡めた話だから余計に思うのでしょうか。

理系ミステリとしてはライトだったと思います。

生物化学がメインなところも「キュリー」とは違いますね。

主人公の地道な捜査が活きることもあり、理系ネタを無理に挟まなくてもという感じがしましたので。

喜多さんの理系ミステリとしては、初心者向けの軽さかと。

 

主人公の片思いが報われるかどうかも見どころ。

一応進展はしていくのですが、如何せん先述通り、彼女の本命は研究で、その点を彼が理解しているので、周りが呆れるほど歩みは遅め。

だからこそ、クライマックス直前の展開と彼の決断には度肝を抜かれました。

そして、そこからの彼女の返答も。

2人のラストのセリフが、らしくていいのです。

最初から最後まで考え方がブレない2人に幸あれ。

……いや、デレたのだから、彼女は最後の最後でブレたのかもしれないけど。