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いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。

死と呪いの島で、僕らは

小説(作家名や行)

 

死と呪いの島で、僕らは (角川ホラー文庫)

死と呪いの島で、僕らは (角川ホラー文庫)

 

 

2016/10/29読了。

凄い盛り沢山な内容の青春ホラーでした。

あれだけの要素詰め込んで話や設定が破綻しないのも、ホラーとしてもミステリとしても恋愛ものとしても楽しめるのも凄い。

和風ホラーから、まさかブードゥー教まで飛躍するとは。

いきなり外国の人たちや外国の話が出てきたのにも驚きましたし。

それでも、今までの話と違和感なく溶け込んでいくのも凄い。

いや、もう本当に凄いです。

これがデビュー作というのだから、これ以上何に驚けばいいのかという。

 

伊豆諸島にあるという小さな島で起きた数々の怪異。

死人の顔を纏った何か。

死した後、鮫に姿を変えたもの。

世界を旅するヨットの上で行われる不吉な宴。

でも、一番の不思議は、島の者から疎まれる少女の存在。

彼女に親切にしてくれた者、近しい人が死んでいくのは何故なのか。

 

最初はホラーな短編が続くという構成ですが、ある人物が死んでからは「呪い」に重点を置いた長編にシフトしていきます。

まあ最初の話からインパクト抜群ですけどね。

掴み良すぎて、一気に引き込まれましたが、それはさておき。

 

この島に隠された秘密とは。

呪いをかけている犯人とは果たして。

これがまた、時間軸が違う呪いも絡んで来るので、謎を解くのは一筋縄ではいきません。

よくぞ、これだけの構成を組み上げたものです。

ようやく真相が分かった時は、興奮と鳥肌を一気に両方味わうという不可思議な体験をさせていただきました。

ラスボス対決は本当に見ものです。

 

また、主人公の高校生と呪いの少女の青春もの、恋愛ものとしても楽しめるののは前述通り。

クライマックスはもうバイオハザード的世界なのですが、その禍々しさや血生臭さを一掃してくれる主役2人の感動のラストシーン。

あのシーンのお陰で、ホラーを読んだのに、びっくりするほど読後感は爽やかです。

爽やかなラストのホラーって何よという。

 

ホラーなんですけど、ミステリとしても、パニックものとしても、青春ものとしても読める、一作でかなり色々味わえるエンターテインメントです。

かなり濃度が濃いから読み応え抜群。

ページ数以上のものを感じられた充実した読書でした。

しっかり腰を据えて読んでほしい作品です。

ハマる人にはたまらない話だと思いますよ。

読んでよかったです!