読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。

路地裏のあやかしたち (3) 綾櫛横丁加納表具店

2016/05/27読了。
終わってしまうのが何だか勿体なくて、随分積読本にしていました。
申し訳ない。
ようやく最後を読む決心がつきました。

何百年も生きている化け狐の表具師と、彼女の弟子ポジションの男子高校生(人間)と、人間には世界に生きる妖怪たちのほっこりストーリー最終巻。
高校三年生の主人公は、進路選択を迫られる話でもあります。

ミュージシャンになるという夢を追いかけ続ける鵺の(見た目は)少年。
表具の世界には付き物という茶道の世界に招待してくれた天邪鬼の女性。
雪女と人間の友情の結末とは。
そして、主人公の選ぶ進路とは果たして。
短編集な作りですが、全体を通してみると、主人公が将来をしっかり見据えて選択していくための道程といった話になっていたように思います。
雪女の話は、そういう意味では少し異色だったのかもだが。

新キャラも個性的で、より賑やかになったよころで最後とは寂しいところですが、主人公がようやく自分でやってみたいことを見つけて巣立っていくラストは、何とも爽やかで読後感のいい終わりでした。
また、この後も彼の進路の選択肢は複数存在する余地を残していますし、彼がどう成長していくのか想像して楽しめるのも、またよし。
彼が何になっても、妖怪たちとの友情は続いていくでしょうし。
いいラストでした。

それにしても…受験生にあんな課題出す母親は、なかなかにクレイジーだと思う…
いいことではあるけど、実際にできる親はそういないと思う。
何か「耳をすませば」の逆パターンを見た気がします。