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いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。

イーハトーブ探偵 ながれたりげにながれたり: 賢治の推理手帳I

小説(作家名か行)

2015/7/31読了。
大好きな宮沢賢治が探偵役と聞いて、飛びついた作品。
方言で喋る賢治が愛おしくてたまりませんでした。

賢治の書いた物語と同じような光景を目撃したその謎から始まり、他は全て殺人事件絡み。
しかも、そのどれもが大がかりな装置を使用したもので驚きました。
雰囲気は金田一シリーズを読んでいるかのような感じと言いますか。

そう、この作品中の宮沢賢治は(ケンジと書くべきか)写真の堅物そうなイメージとは違い、好奇心旺盛で、気になったことをすぐ調べずにはいられないタチで、割と人懐っこい、そして誰かのために粉骨砕身するのを惜しまない素敵な人物として描かれていました。
時に空気を読まずに突っ走るところは、金田一に似ているような……そういうところも可愛いのですが。
実際はそういう性格をしていたという話もあるので、作者さまがそのエピソードを大切にして描いているのだなと思うと、感動を覚えます。

実際の賢治の生活の中に「もしかしたら、こういうこともあったかもしれない」という雰囲気で描かれているというか、実際のエピソードの隙間に事件が挟み込まれているので、例えば妹の病状が重くなって意気消沈している部分も描かれていたりします。
賢治の生活ぶりを追いながらも事件や探偵ケンジも楽しめる、素敵な素敵な作品でした。

続編出ているので、読みたいですね、早く。