いこの読了本備忘録。

読んだ本の覚え書き、みたいな。キャラクター小説多め。※核心的なネタバレは極力避けてはいますが、苦手な方は予めご注意ください

探偵AIのリアル・ディープラーニング

 

探偵AIのリアル・ディープラーニング (新潮文庫nex)

探偵AIのリアル・ディープラーニング (新潮文庫nex)

 

 2018/07/14読了。

Twitterでの評判がよかったので読んでみました。

「強い」AIが殺人事件を解決って、どんなライトノベルと思いきや……人工知能科学要素も絡めて新しいタイプのミステリになっていたと思います。

特に動機というか、何故「それ」を用いての殺人事件だったのか、その辺りにフレーム問題などを絡めたところがユニーク。

殺人トリックなどは普通にミステリで通る内容でしたので、キャラものとして読みつつも、しっかり謎解きも味わえる不思議な作品でした。

言葉遊びも絡みますし、よくあんなの考え付けるなあ。

 

特にラストの話はひっくり返されるところが驚きもあり、爽快でもあり、読んでいて一番興奮して楽しめた部分でした。

詳しくはネタバレが激しいので割愛しますが……そうくるかよと舌を巻きました。

この驚きと興奮は是非本編にて。

 

どうでもいい話ですが。

殺人犯のAIが拉致された(この表現があっているのか悩ましいけれども)その組織名が「オクタコア」というのですが、最後まで「オタクコア」に読み間違えて非常に苦労しました。

途中まで真剣に「オタクコア」だと思ってましたし。

(だってメンバーが逐一オタクっぽい)

もしかして狙ってないかとは思ったのですが……どうなんでしょう、その辺り。

京都寺町三条のホームズ10 見習い鑑定士の決意と旅立ち

 

見習い鑑定士の決意と旅立ち-京都寺町三条のホームズ(10) (双葉文庫)
 

 2018/07/13読了。

何気に誕生日が発売日でした、何と言う誕生日プレゼント!

(地方民ゆえ、結局1日遅れでのゲット)

 

祝、葵ちゃん誕生日&成人おめでとう!……と素直にお祝いさせてもらえないのがこのシリーズ。

折角2人きりの初めての宿泊旅行なのに、まあ次から次へと事件に巻き込まれるお2人。

しかもある掛け軸の事件が終盤近くまでずっと続きますからね……心休まらない。

葵ちゃんに敵意が向くことも多かったですし、さぞかし清貴も気を揉んだのではないでしょうか。

(その分、報復やおしおきをしようとやる気を出すから……怖い)

 

事件を解決しつつも、しっかり2人は恋愛方面も進展させている訳で。

9巻で円生に図星をつかれた清貴の憂い、どうなるのかと思っていたら……最終的には「はいはい御馳走様」な展開になってくれたので安心しましたが。

杞憂に終わってくれて本当によかったです。

寧ろ底なしだったことを自覚したようで。

ともかく、無事に一線を越えて、更に愛を深めたお2人を祝福したい。

おめでとう、おめでとう2人とも。

ただまさかプロポーズまでするとは予想していなかったよ。

ますます独占欲強くなった気もする。

 

そして、9巻に続き円生が恋愛方面でちょっかいを出してきます。

まさかの葵ちゃん争奪戦勃発。

円生、本気だったのか……(困惑)

今の2人に付け入る隙はなさそうですけど、相手は円生だからなあ。

葵ちゃんが押し切られないか非常に心配。

それもあっての清貴からのプロポーズだったんでしょうけど。

事件解決も気になりますが、最終的に恋愛方面がどうなるのか、そちらの方がより気になります。

果たしてこの先どうなるのか。

最後まで見届けたいです。

あなたと私の関係は?

 

あなたと私の関係は? (メゾン文庫)

あなたと私の関係は? (メゾン文庫)

 

 2018/07/15読了。

書店で見かけてついつい惹かれて購入。

個人的には久し振りに、本当に久し振りにエブリスタ発の作品で当たりを引き当てました(基本的にエブリスタ作品苦手な人)

これは確かに悶える。

 

高校を卒業して10年後、当時恋していた先生と合コンで再会してしまう。

互いに現在恋人なし、気付けば飲み友になっていた2人だが、果たしてこの先どうなるのか。

 

今でも先生が大好きだけれど、元生徒ということで踏み出しきれないSE(激務)の女性と、婚約者と破断したことで恋愛に本気で踏み込めない上、教師と教え子というのが足枷になって自分の気持ちになかなか気付けない男性教師との、本当に不器用でもどかしいラブコメ

そう、ラブコメらしい。

設定は完全にラブストーリーなんですけど、如何せん、この女性が仕事では男勝り、私生活でも大食い・大酒飲み・二次元大好き・休日はぐうたらなせいで、先生との会話が何故か漫才ちっくになるという。

胸キュン部分もたくさんあるんですけどね、ある筈なんですけどね。

 

先生は先生で、過去が過去ですし、教師としてはクソまじめなものだから、元教え子の彼女に惹かれつつも、なかなか素直になれず……ああ、もうもどかしい!

読者の方々は、さぞ胃をキリキリさせて読んでいたんだろうなと思います。

 

サブキャラクターも(特に2人の友人)素敵で、主人公たちを本当に心配してくれているのがいいですね、作者さまの優しさが出ている気がします。

会社の同僚たちも、恋愛面で当て馬あたりになるのかと思ったら、そうでもないようですし……

 

視点が先生側からも描かれているのが嬉しい反面、現在と高校時代の話が行ったり来たりして、構成的に一部分かり辛い部分もあったのが少し難点かなという気がします。

特に終盤にまた再会の話を持ってきた構成がよく分からない……

そういう意味では、エブリスタで直接読んだ方が、どっち視点などの説明があったので分かりやすかったです。

 

しかも、この1冊だけでは、2人の恋模様に完全に決着つかないんですよ。

え、あれだけ焦らされて、ここでまたお預け食らうとは何事か。

本編自体がこれで実際に終わっているのかと思ってサイトに飛んだら、まだがっつり続いているし……

くそっ、騙された!

お蔭で今せっせと続き読んでますがな。

これがエブリスタの陰謀か……(違うと思う)

 

ともかく、少女漫画のような胸キュンをがっつり味わえる作品でした。

恐らく今後も2巻、3巻と続く感じなんでしょうか。

自分は待てないので、サイトで読んでしまうと思いますが(まだ読み切れてない)

日頃胸キュン足りていない方、手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

尚、エブリスタ版はこちらです。

estar.jp

先に言っておく。

後半の先生はいろいろ凄いぞ、キャラ崩壊含めて。

練乳ぶっかけたのかという程甘いかと思いきや、教師に戻っての塩対応……翻弄されるヒロイン、頑張れ。

ゆるい生活

 

ゆるい生活 (朝日文庫)

ゆるい生活 (朝日文庫)

 

 2018/07/04読了。

旅行先の本屋で見かけて、漢方薬の袋を模した表紙に惹かれて衝動買い。

幼い頃から漢方に助けられてきた身として、非常に興味がありましたので。

その分、共感できること、勉強になった部分が多かったように思います。

多分、個人的には初群ようこさん本。

 

おひとり様生活、出産経験なしと自分と重ねられる部分も多く、本当に共感できることが多くありました。

自分は特に腸が弱くて……これを読んでいると、ニュートラルな体がいかに大事か痛感させられますね。

肩こりも酷いし。

こういう漢方薬局が身近にあればいいのですけれども……

(ただ漢方は高いんですよね、お値段)

 

漢方に少しでも興味ある方、そして体質改善を考えている方は、これを読めば色々得られる情報が多いと思います。

本文の口調がまた適度に自虐的で、適度にはっちゃけていて、読みやすかったですし。

文章読みなれていない人にもとっつきやすい気がします。

表紙見てぴんときたら、ぜひぜひ。

 

で、自分の肩こりと虚弱な腸を改善してくれる漢方薬局、近くにないですかね。

 

天才遺体修復人M この夜の果てで、君を葬送る。

2018/06/23読了。

本当に美しい、ただただ美しい世界でした。

哀しくも美しい、それでいて純粋な恋愛の物語。

例えそれが世間一般から見れば「異常」で「狂った」ようにしか見えないものだったとしても、2人にしてみれば幸せだったのだから。

 

展開は冒頭のあるキャラの独白から分かってはいたのです。

ただ物語前半は、そんな不穏な空気を忘れさせてくれるくらい恋愛ものとしては和やかに(まあエンバーミングをテーマとしている以上、遺体修復のシーンは和やかでは決してあり得ないのですが、それはまあさておいて)進んでいくものだから、油断していました。

油断していたところに突然投下された、ある少女に隠されていた秘密。

そこから物語の世界は、どんどん現実世界から乖離していきます。

寧ろ、遺体修復人である「彼」が切望するあの「夜」の世界に近づいて行くといいますか。

 

この「夜」の描写が感嘆ものの美しさなのです。

決して生者では近づけない遠い世界、尊い世界。

月のような光に満たされ、そこで踊る美しい人。

小説を読んでいるのに目の前にありありとその光景が広がる描写が見事でした。

 

その世界にたどり着いてしまった2人の結末は、世間的には悲劇だったでしょう。

確かに冒頭で書かれてはいたのですが、まさかこんな展開を迎えようとは。

ただ先述どおり、彼らは間違いなく幸せでした。

彼女は望みを果たし、彼はずっと彼女と共に生きられたのですから。

最後のエピソードがまた本当に本当に泣けるほど美しくて、でもどうしようもなく哀しくて、無性に感情を揺さぶられて涙が溢れました。

物語の前半のあの空気を知っているから余計に堪えて。

 

「幸せ」はやはり他人が勝手に推し量ってはいけないのだなと切実に思いました。

悲劇であろうこの物語は、それでも彼らにしてみればハッピーエンドだったのだから。

 

そう、副題通りの物語です。

でも、主役たちにしてみれば悲劇ではないのです。

これは美しい夜に踊る二人の純愛物語なのだから。

折紙堂来客帖 折り紙の思ひ出、紐解きます。

 

折紙堂来客帖 折り紙の思ひ出、紐解きます。 (富士見L文庫)

折紙堂来客帖 折り紙の思ひ出、紐解きます。 (富士見L文庫)

 

 

 

2018/06/21読了。

「地獄くらやみ花もなき」が面白かったので、こちらも手にとってみました。

※「地獄……」に関しては、下記より。

地獄くらやみ花もなき - いこの読了本備忘録。

 

こちらも人ならざる妖怪が絡むミステリですが、日常ミステリよりでした。

常に夕焼け空の世界に閉じ込められた少女と困っている人を放っておけない男子高校生が、町の住人の悩みを解決していきます。

 

特に最初の教師と花魁姿の妖怪とのお話が泣けましたね。

最初からこの話だったので、よりぐいっと物語に引き込まれた気がします。

 

また幕間のミスリードが上手くて。

ある過去話なのですが、この登場人物が誰なのか、幕間を読む度に推理が二転三転するという。

(少なくとも自分はそうだった)

最初は主人公の父親の話かなと思ったら、あれ、主人公自身? 

いやいや、でもじゃあここに出てくる「父親」は誰やねんと、かなり混乱しながら読む羽目に。

 

そんなところに、最後の話でとんでもない爆弾が爆発します。

主人公の男子高校生に関わることが最大の謎だったとは。

(そう言えば、この点も「地獄くらやみ……」との共通点か)

本当の家族とは何か、色々考えさせられました。

「父親」の深い愛情、泣けましたとも。

 

主人公に対して遠慮のないヒロインで探偵の少女、賑やかな妖怪たち。

主人公の身辺も綺麗になって、改めてこのコンビで謎に挑んでも大丈夫な土台が出来上がった気がします。

今後もこの2人の活躍が読めることを期待して。

 

あ、そういえば、探偵役である彼女の話に触れてなかった。

彼女も悲しい運命を背負ってそうですが、いつか彼女が本当の青空を見られる日が来てほしいなとも思います。

彼女のために、主人公が頑張ってあるものを作り上げるところも見どころなのです。

そこは是非本編でご確認を!